たかが頭痛、されど頭痛

世の中には頭痛外来という診療科があります。誰もが一度は頭痛に悩まされたという経験があるかと思います。しかし、たいていは「頭痛ぐらいで・・・」と思い、病院に行かない人が多いと思います。私は学生の頃から偏頭痛を持っているので、頭痛の辛さは分かります。頭痛外来は、そうした頭痛に悩まされる患者の為に設けられた診療科なのです。
では、実際に頭痛外来はどのような診療を行っているのでしょうか。基本的に、患者の状態を聞いた上で診察を行い、必要に応じて検査や薬を処方する事もあります。これは、どの診療科でも共通の診療行為かもしれません。ただ、一口に頭痛と言っても、偏頭痛や疲労感からくる一過性の頭痛の場合は、薬で頭痛のコントロールをする治療をします。確かに、頭痛薬を飲むと痛みが軽くなります。しかし、これは対症療法でしかないので、普段から睡眠や食生活に気をつけ、なるべくストレスをためないよう心がける事が必要だと思います。
頭痛には、慢性的な原因のない一次性頭痛と、くも膜下出血や脳腫瘍などのような原因のある二次性頭痛(代表的なものにくも膜下出血、脳動脈解離(血管が裂けること)、脳腫瘍、髄膜炎などによる頭痛)があります。
二次性頭痛の症状としては、今まで経験したことのないような頭痛、痛みと頻度が増していく頭痛、がんや免疫不全の病態を有する患者の頭痛、精神症状を有する患者の頭痛などがあります。頭痛患者のおよそ90%は一次性頭痛であり、残りの10%は二次性頭痛の患者であるといわれています。しかし、二次性頭痛の原因の中には、くも膜下出血のような「見逃されると死につながる頭痛」が含まれているので、「頭痛ぐらいで・・・」と思うのではなく、少しでもおかしいと思ったら専門の頭痛外来を受診してみてください。

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